『何で、毎日お菓子くれるんですか…?』
『何でわざわざ4階まで〜…とか、思って…』
口は災いの元だという
けれど、後悔先にたたず
Am I in love with him?
あれから3日過ぎた
部活の休憩中に最後のミルキーを貰った日から3日
あの日から、私は藤真先輩と会っていない
余計なことを、私は言ってしまった
いくら疑問に思ったからって、わざわざ言う必要だってなかったのに
大体、先輩が答えてくれたとしても、どうしたって言うの?
何がしたかったの、私
もう、わけわかんない
「?」
「…ん?」
が心配そうな顔で、私を覗き込む
「ぼーっと、してるね」
「あ、うん…ゴメン」
大丈夫?と聞かれ、別にどこも悪くないよ、と私は苦笑した
本当に、どこも悪くないし
「ちょっと、考え事してただけ」
「…藤真先輩のこと?」
「…まぁ」
ああやっぱり、は勘が良い
真っ直ぐに見つめられて、嘘をつく余裕すらなかった
「…なんで、あんな余計なこと言っちゃったのかなーって、思って」
「うん…」
「別に、言わなくてよかったのにさ」
「…」
「あれから、全然会わないし」
避けられてるのかな、と苦笑した
は笑っていなかった
あの日から、昼休みに先輩が教室を訪れたことは一度もない
さらに、部活の休憩中もいつもなら水道のところで出くわすのに、それもない
多分、バスケ部の休憩のタイミングがずれたんだと思う
1年と3年なんて部活が違えば接点なんてほとんど無い
あんなに毎日のように先輩と会っていたのが嘘のようで
何だかすごく
「…寂しい?」
「え…?」
の言葉に、私は顔をあげた
彼女は再び「寂しい?」と尋ねてくる
寂しい、寂しいのかな?
わからない
でも、会えたらきっと嬉しいと思うし
会えないと、…
「寂しい、…かなぁ」
「そっか」
「なんか、嫌われちゃったのかなぁって…思うと」
悲しいのも、ある
先輩はかっこいいし、素敵だ。
見た目もだけど、私が言うのは中身の話で、とても素敵な先輩と出会えて嬉しいし尊敬もしてる
だから、嫌われたくないし 嫌われたら、悲しい
素直に、自分の思ったことを口にする
すると、変な話だけど…意外と自分の気持ちが理解できて、少しだけ気が楽になった
「は、さ」
「うん?」
「先輩のこと、好きなの?」
「…え?」
私が、先輩を 好き ?
「それは、先輩として?」
「ううん、尊敬とかじゃなくてなんていうのかな…likeじゃなくて、loveって奴?なの?」
「ラブ…?」
私が、先輩を…?
「わ、わかんない…」
頭が混乱する
前に、に先輩が私のことを好きなんじゃないかって言われたとき
あのときはいとも簡単に否定出来た
「有り得ない」って…
「?」
「わかんない、だって…そういう風に見たり感じたりしたことないし」
ただの、先輩としか見ていなかったのは事実
好きだけど、そういう感じじゃなかったはず
恋愛対象として見たことは、一度もなかった
「…」
「まぁ、別に今の問題は恋愛感情があるかないかじゃなくてさ、ようは今の状態をどう気に抜けるかでしょ?」
いつまでも後悔してたい?と聞かれ、私は首を横に振る
私の反応を見て、は微笑んだ
「だったらさ、自分できっかけ作って謝ればいいしゃん。
きっと何か変わる、少なくともウジウジ考えてるよりはイイはず!余計なことは考えずに動いてみたら?」
「動く?」
どうしろって言うの?と尋ねると、はちょっとだけ悪戯っぽく笑った
「今まで散々お菓子貰ってきたんだしさ、謝罪とお返しも兼ねてちょっと女の子っぽいことしてみたら?」
「…女の子っぽい?」
「今日の5,6限の調理実習で、うちの班は何作る予定でしたっけさん?」