「うわぁ…!」

真紅のビロードカーテンに4本柱の天蓋つきのベッド
そこにはすでに彼女の荷物が運ばれていた

今日からこの部屋がの“家”となる






Unfinished Heart






新しい家での生活に緊張してか、昨夜はぐっすりだった
たっぷり寝たおかげで、寝起きはなかなかいいものだった

「おはよう、

「おはようリリー」

隣のベッドでは鏡に向かって濃い赤髪を透いている少女がにっこり笑って挨拶をした
もそれに大して笑顔で返す
彼女はリリー・エンバス、偶然にも2人はと同室になった
初めはぎこちないところもあった2人だったが、すぐに打ち解け交友が広まったのだ

「朝食は大広間でとるんだよね?」

「ええ、着替えて行きましょう。私お腹減っちゃった」

が私も、と言って笑い、2人は制服に身を包んだ




大広間にはすでに半数の席が生徒で埋まっていた
2人は他愛ないおしゃべりをしながらグリフィンドールのテーブルにつく

「ん〜、焼きたてのパンの香りが食欲を誘うわね!」

「ホント!ホグワーツの料理って美味しいから大好き」

嬉しそうな顔で言うにつられリリーも嬉々とした
とりあえずパンとサラダとスープに手をつけ始めたに不意に誰かが声を掛けた

「おはよう」

その声にがぱっと顔をあげるとジェームズが立っていた
寝起きのせいか彼の頭は昨日見たときよりも跳ねている
ジェームズの後ろには3人の男子生徒が立っていた

「ジェームズ、おはよう。よく眠れた?」

「ああ、とてもね。僕らも一緒に朝食とってもいいかな?」

「勿論!あ、…」

がちらっとリリーの顔を見る
リリーはくすくすと笑って、是非ご一緒に、と言った
ジェームズはありがとう、と向かいの席についき他の少年たちもその隣に座った

「こちらはのお友達かな?僕はジェームズ、ジェームズ・ポッター」

「初めまして、リリー・エンバスよ。と同室なの」

2人は軽く握手をし、お互いに好感を持ったように笑った
どんどん友達の輪が広がっていくな、とは小さく微笑んだ

それから皆で軽く自己紹介をし合った
男の子たち4人はとリリー同様同じ部屋の仲間だとのこと

昨日食事の際に偶然目が合った鳶色の髪の少年はリーマス・J・ルーピン

「昨日はどうも、

と穏やかな笑みを浮かべる彼に、もこちらこそと言って笑った
リーマスの柔らかな物腰と雰囲気にやっぱり優しそうな人だな、とは思った


小柄な少々緊張気味の少年ピーター・ぺティグは人見知りをするのか手を差し出すと一瞬戸惑ったが、
そろーっと手を伸ばして握手をした
宜しく、という言葉がとても小さい声でとリリーには聞こえなかったが、その精一杯の笑顔に2人とも苦笑してしまった


そしてが最も近寄りがたく思ったのはシリウス・ブラックだ
彼の整った容姿に緊張したのも事実だが、何より素っ気無い、言ってしまえばあまり友好的では無い彼の態度に壁を感じてしまう
シリウスは一番端に座っていたので握手は出来なかった

「ああ2人とも、今のシリウスは恐らく寝起きだからこんなに無愛想であって多分根はいい奴だろうから」

誤解しないでやってくれ、というジェームズの言葉にシリウスがむっとしてうるせぇよと言う
誤解はしてないがあまりいい第一印象を持てなかった女の子2人は困ったように笑った


この朝から彼等はいつも6人で行動するようになった




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